ページトップへ

大分市のマイクロスコープによる世界レベルの歯科治療は【あべ歯科クリニック】へ

あべ歯科クリニック
0120-25-8469
午前の受付/09:00〜12:30
午後の受付/13:30〜16:30
お知らせ
News

HOME > お知らせ > 3ヶ月ごとにクリーニングしたのに、なぜ歯周病が進行したのか②

3ヶ月ごとにクリーニングしたのに、なぜ歯周病が進行したのか②

良い歯周病メインテナンスでは、具体的に何をするのか

 

クリーニングだけではない「病気の管理」

 

前回は、歯周病のメインテナンスは単なる「歯のお掃除」ではなく、再発・再進行のリスクを抱える病気を長期的に管理する医療だということをお話ししました。では、実際に良いメインテナンスとは、何をするのでしょうか。

 

重要なのは、

検査 → 評価 → 必要な処置 → 再評価 → 継続的な管理

という流れです。

 

まず「今どうなっているか」を調べる

 

メインテナンスで最初に必要なのは、クリーニングではありません。

まず、現在の歯周組織の状態を確認します。

代表的なものが、

口腔内写真

  • 歯周ポケットの深さ
  • プロービング時の出血(BOP)
  • プラークの付着状況
  • 歯肉の腫れや発赤
  • 歯の動揺
  • 歯周ポケットの部位別の変化
  • 必要に応じたX線画像

などです。

特に重要なのは、**「前回と比べてどうなったか」**です。

歯周病は、一度の検査だけで進行を判断する病気ではありません。

 

過去の記録と比較して、

安定しているのか、改善しているのか、それとも悪化しているのか

を確認することが重要です。

 

なので担当衛生士が同じ規格で資料採取できる環境が重要なのです。

 

② 検査結果を「評価」する

 

検査をしただけでは、メインテナンスにはなりません。

次に必要なのが評価です。

例えば、「出血がある」という結果が出たとしても、それだけで「歯周病が進行した」と判断することはできません。

どの部位で出血しているのか。

出血した部位も確認しますが、いつも出血していない部位も安定している」ということでより重要なのです。

歯周ポケットはどうなのか。歯肉退縮はどうなのか。

以前と比較して付着やポケットの状態は変化しているのか。

プラークコントロールはどうなのか。

こうした情報を組み合わせて、現在の状態を判断します。

つまり、検査結果を見て、予期していた事が起こっていないか、次に何をするべきなのかを決めることが重要なのです。

 

③ 問題がなければ「何もしない」のも管理です

 

ここは意外に重要なポイントです。

検査の結果、歯周組織が安定しているのであれば、毎回同じ処置を繰り返す必要があるとは限りません。

必要な部位のみを清掃し、セルフケアを確認し、経過を観察する。それも立派なメインテナンスです。

 

逆に、問題があるにもかかわらず、「いつものクリーニングをして、また3ヶ月後」

では、病気の管理として十分とはいえません

 

問題があれば「再治療」を考える

 

メインテナンス中に、

ポケットが2mm増えて歯周病が再発している

  • 深い歯周ポケットが残っている
  • 出血が繰り返される部位がある
  • プラークが停滞しやすい部位がある
  • 歯周組織の状態が以前より悪化している

などの問題が確認された場合には、単にクリーニングを続けるのではなく、

原因を再評価する必要があります

 

必要に応じて、再度の歯周基本治療や局所的な処置、咬合や補綴物の問題の確認などを行います。

外科治療を選択せず妥協的メインテナンスに移行している患者さんも多いため

場合によっては、外科治療を検討することもあります

 

つまりメインテナンスとは、

「治療をしない期間」ではありません。

状態によっては、

「もう一度治療が必要かどうかを判断する期間」

でもあります。

 

そして「再評価」する

 

処置をしたら、それで終わりではありません。

治療を行った場合には、

「その治療によって状態が改善したのか」を確認する必要があります。

 

歯周ポケットが改善したのか。

出血が減ったのか。

プラークコントロールは改善したのか。

歯周組織が安定しているのか。

こうした結果を再び評価します

この再評価があることで、次に「メインテナンスでどこの経過を見てよいのか」「さらに治療が必要なのか」を判断できます。

 

⑥ メインテナンスの間隔も、人によって違います

 

「歯周病なら3ヶ月に1回」という考え方は、必ずしもすべての患者さんに当てはまるものではありません。

歯周病治療後の支持療法について、欧州歯周病学会(EFP)は、患者さんのリスクや歯周組織の状態に応じて、

おおむね3~12ヶ月の範囲でメインテナンス間隔を設定するという考え方を示しています。

例えば、状態が安定している患者さんと、深い歯周ポケットが残っている患者さんでは、必要な管理は同じではありません。

したがって、

「3ヶ月だから正しい」のではなく、「その人にとって適切な間隔はどの程度なのか」を考えることが重要です。

 

本当のメインテナンスは「毎回同じことをする」ことではありません

 

歯周病のメインテナンスでは、

「目にみえる着色や歯石をとる」だけを見るのではなく、

「この患者さんの歯周病は、今、安定しているのか」を考えます。

 

そのためには、

検査する。
結果を評価する。
必要なら治療する。
治療後に再評価する。
安定していれば、その状態を維持する。

というサイクルが必要です。

これが歯周病の長期管理です。

 

クリーニングは大切。でも、それだけではない

 

もちろん、プラークや歯石を適切に除去することは重要です。

しかし、クリーニング=歯周病メインテナンスではありません。

 

歯科衛生士も”お口の掃除屋”ではありません。

 

歯周病のメインテナンスで本当に大切なのは、

「掃除をしたか」ではなく、「病気の状態を評価し、変化を見逃さず、必要なときに介入できているか」です。

 

歯周病は、治療して終わる病気ではありません。

だからこそ、メインテナンスも「終わった治療の後片付け」ではなく、

歯を長く残すための継続的な医療として考える必要があります。