総合歯科診療(包括的歯科治療)とは
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総合歯科治療の最終的なゴールは、しっかりと噛めること、自然な笑顔を獲得すること。
そしてその状態を長く維持させることです。
これまでの歯科医療は、むし歯になった歯だけ、あるいは痛みがある歯だけを見て治療を進めがちでした。しかしそういった治療だけでは、お口の健康が長期的に安定するとは限りません。
歯並びが悪かったり、咬み合せが安定していないなど、根本的な原因が別の場所にあることも多いからです。地震で地盤が傾いて家が壊れたのに地盤を整えずそのままもう一度家を建てたり、シロアリにやられて柱がボロボロなのに柱をそのままリフォームするようなものです。
歯の痛みや被せものが外れてしまう原因は、実はその歯だけの問題ではなく、隣り合う他の歯や噛み合う相手の歯、顎、関節などとの調和がとれていないがゆえに生じているかもしれないのです。
・咀嚼・嚥下・発語・呼吸という神経筋機構
・咬頭嵌合位の安定による顎と全身のバランス
・歯周病では低体重児出産、糖尿病や心疾患、肺炎などとの関連
・審美という心理的問題解決
私たちが治療するのは1本の歯でなく生命の入り口、魂の出口である口という臓器です。
あべ歯科クリニックでは治療を開始する前に、まず徹底的に現在の口腔内状態を把握してから治療を行っていくことを推奨しています。
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歯科医院に通院される方の多くが歯列や骨格に問題を持っています。
口腔内の問題の特徴として、痛みや不快感を伴わないまま病状が進行して、患者さんが歯科医院に訪れるころにはその口腔内はご本人が認識している以上に複合的な問題を抱えてしまっているケースが非常に多いことが挙げられるでしょう。
しかしここで患者さんが認識している問題点だけを、部分的、あるいは一時的に治療するという一般的な対症療法では根本的な解決には決してならないのです。
当院では様々な角度から総合的な治療計画を立て、治療の予後までを的確に判断しながら治療を行うことを実践しています。
噛み合わせの重要性について
歯科では顎の関節、骨格、噛み合わせや、その歯のポジションや形態、唾液の量や質、遺伝、さらには食生活や生活習慣など、さまざまな要因が重なってむし歯や歯周病にかかってしまいます。
総合歯科診療ではお口の中全体をトータルに考え、
「保存治療」、「補綴治療」、「歯周病治療」、「インプラント治療」、「矯正治療」、「予防治療」などを必要に応じて組み合わせます。
患者様それぞれの問題を解決するオーダーメイドの治療を行うことを目的としています。
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噛み合わせに問題のない方の一本の小さなむし歯を治療するのにあたっては、治療法のバリエーションはそれほど複雑にはなりません。
しかしお口の中全体に渡って要治療部位が存在している場合、噛み合わせが原因でその歯に症状が出てしまった場合、噛み合わせが部分的・完全に崩壊している場合には治療法は複雑になります。
様々な歯科医療分野の治療を組み合わせることが重要となってきます。
前歯には前歯の役割、犬歯には犬歯の役割、奥歯には奥歯の役割をしっかり与えることによって、28本の歯にかかる力の負担を分散する必要があるのです。
噛み合わせが悪いと起こる症状
噛み合わせが悪いと・・・ | 咬み合わせの悪さから出る症状は人により様々です |
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歯 | 磨耗、動揺、破折、知覚過敏など |
顎関節 | 雑音、痛み、運動の不具合など |
筋肉 | 顎周辺の筋肉の疲労感やコリ、肩コリ、頭痛、目の奥の痛みなど |
その他 | 全身の不定愁訴、精神的な問題など |
歯並びと噛み合わせは違うものです。
噛み合わせは歯科でも判りにくい分野ですし、「今困っていないから大丈夫」と思っている方もいます。
しかし実際に検査してみると、問題が大きく非常に難しい状態なことが少なくありません。
一口腔単位での噛み合わせの考慮された、バランスのいい治療は審美性、機能性に優れた長く持つ治療となります。
「歯並びを治したいから、矯正専門歯科医院」「前歯を白くしたいから、審美専門歯科医院」…普通はそう考えてしまうと思います。
しかし1つに特化した治療では、審美性・機能性、2つを併せ持った”機能美”に優れた、お口の中の健康を作り上げることは不可能です。
当院では口腔内全体をトータルに考え、精密保存治療、精密歯周病治療、精密インプラント治療、精密補綴治療、審美治療、矯正治療、予防治療を組み合わせた「総合歯科診療」を行っています。
その治療の実現には、歯科医師の知識と技術力だけでなく歯科技工士の知識と技術、歯科衛生士の知識と技術、受付をはじめスタッフ全員でのチーム医療が必要になるのです。
あべ歯科クリニックでは、一人一人の患者様に対して、細かなカウンセリング(質問)とコンサルティング(説明)を行っています。それは1本の歯だけではなく、あなた自身を診させていただく為です。
お口の中全体を1つの単位としてと考え、10年、20年先までを見越し、あなたにとって最も健康的で、美しい咬み合わせの治療計画を立案せさせていただきます。
そして患者様のご予算を含め、ご要望を充分に伺った上で、オーダーメイドで最善の治療プランをご提案します。
症例
正常咬合
上下の前歯が1.5~2ミリ程度重なった状態で当たっている歯並び
前歯が奥歯を守り奥歯が前歯を守ることができる噛み合わせ
![正常咬合](../../assets/img/general/generaldentistry/img_01.png)
上顎前突(出っ歯)
上の歯が前に突出している歯並び
前歯が働けず奥歯に負担がかかる噛み合わせ
![上顎前突(出っ歯)](../../assets/img/general/generaldentistry/img_02.png)
過蓋咬合
上の歯が下の歯に被さり過ぎている歯並び
前歯に突き上げが起こり負担がかかる噛み合わせ
![過蓋咬合](../../assets/img/general/generaldentistry/img_03.png)
切端咬合
上下の歯が噛んでも重ならない歯並び
前歯が働けず奥歯に負担がかかる噛み合わせ
![切端咬合](../../assets/img/general/generaldentistry/img_04.png)
反対咬合(受け口)
下の歯が前に突出している歯並び
前歯が働けず奥歯に負担がかかる噛み合わせ
![反対咬合(受け口)](../../assets/img/general/generaldentistry/img_05.png)
交叉咬合
上の奥歯または下の前歯がすれ違うほど外に出過ぎている歯並び
すれ違っている歯に過剰な負担がかかりやすい噛み合わせ
![交叉咬合](../../assets/img/general/generaldentistry/img_06.png)
開口
上下の歯が噛んでも当たらない(噛めない)歯並び
前歯が働けず奥歯に負担がかかる噛み合わせ
![開口](../../assets/img/general/generaldentistry/img_07.png)
八重歯
犬歯(糸切り歯)が外に突出して当たらない歯並び
前歯が働けず奥歯に負担がかかりやすい噛み合わせ
![八重歯](../../assets/img/general/generaldentistry/img_08.png)
叢生
歯と歯が重なりガタガタの歯並び
清掃が難しい噛み合わせ
![叢生](../../assets/img/general/generaldentistry/img_09.png)
すきっ歯
歯と歯の間に隙間がある歯並び
清掃が難しい噛み合わせ
![すきっ歯](../../assets/img/general/generaldentistry/img_10.png)
先天性欠損
永久歯がもともと数本無いためバランスが難しい歯並び
![先天性欠損](../../assets/img/general/generaldentistry/img_011.png)