動画ギャラリー
コンポジットレジン
右上前歯のコンポジットレジン修復治療
接着修復は今や一般開業歯科医で行わない日はないのではないでしょうか。
患者さんの主訴は擦り減った前歯を綺麗にしてほしい。
コンポジットレジンによる治療か
セラミックスによるラミネートベニア・クラウンから選択することになります。
今回は最小限の介入で審美的回復と機能の回復を行う為に コンポジットレジンによる修復治療を行うことになりました。
適合や形態はまだ狙いどおりにやれるのですが 色は本当に難しいです。
施術したての歯は乾燥して白濁しており色が確認できません。
1週間後には水分とともに透明感も戻ります。
どうしても納得いただけなければ歯を大きく削って セラミックス修復になってしまいます。
とにかく前歯は緊張します。
特に女性の前歯。
材料は同じでも施術する歯科医師の技術によって 結果は大きく変わってしまうのが コンポジットレジンによる修復治療なのです。
顕微鏡歯科専門
安倍憲一
2級コンポジットレジン修復治療
コンポジットレジン修復治療
むし歯治療は本来非常に難しい治療なため、
歯は最初にあなたの歯を触る歯科医師でその寿命が変わります。
実はむし歯は全て削り取る時代は終焉しようとしています。
むし歯を閉じ込めることができればむし歯の進行は停止するというエビデンスが多数あります。
非修復的治療から修復治療に進む場合には歯牙単位でもプラークコントロールしやすい環境にしていくことが修復治療に求められます。 最初の充填では裂溝部のプラークがブラッシングで除去することができません。辺縁も封鎖が不十分なためむし歯が進行する可能性が高く患者さんの希望によって再修復を行うことになりました。
充填物を除去するとむし歯の進行はあまり進んでおらず本来エナメル質カリエスで削らなくてよかった部位までも過去に修復されたようです。
窩底の変色はエナメル質内であることと十分なシーリングによって細菌の減少を期待できることから温存。
充填物のマージンをブラッシングしやすい位置に設定しレジンにてシーリングすることによって予防効果も期待しています。
頬側の脱灰部もブラッシングしやすい部位であることから非修復治療によって経過観察していくことにしました。
この動画で伝えたいことは修復が綺麗で上手くいったということでは無く、
ブラッシングできない環境を改善し、プラークコントロールしやすい環境に変えることができたのではないか、
ということです。
医療法人AUNあべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医 安倍憲一
上顎第一大臼歯・精密むし歯治療・コンポジットレジン充填
17歳男性
Cold test +
Nomal Pulpと診断し治療開始
Appointment 1day
Chair time 60min
本来むし歯治療は非常に難しい治療です。
感染象牙質の除去もどこまでするべきかは今だに様々な考えがあります。
治療計画に合わせてう蝕検知液とスプーンエキスカを用いて除去して行きます。
一番のポイントはリーケージが起こらないように確実な接着で封鎖することです。
大分市医療法人AUN
顕微鏡歯科治療専門医
安倍憲一
ボンデッドレストレーション
セラミックスクラウンは銀歯と同じように装着していいのか
セラミックスの人工歯と金属の人工歯の違いは?
色やモノだけが違うのだろうか??
銀歯はいろんな意味で嫌だとセラミックスの詰め物や被せ物を選ぶ。
接着修復であるセラミックスはマテリアルの表面処理と歯面処理が難しく、
メタルクラウンやメタルセラミックスと異なり
オールセラミックスは接着がうまくいかないと脱離や破折を起こしやすい材料です。
接着修復に馴染みのない歯科医師でも使う材料は同じことが多い。
接着操作を行う環境づくりや徹底的なセメント除去を行うと
1本の修復でも60分近くの装着時間が必要になることが多い。
モノが違うだけでも自由診療になってしまうので患者負担は大きくなる。
安易にセラミックスクラウンに手を出すと
モノの違いしか知らない歯科医師も多いので注意してください。
医療法人AUN あべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医
安倍憲一
支台築造・ファイバーポスト&レジンコア
支台築造は根管治療と修復治療を繋ぐ重要なステップです。
根管充填したとしてもマイクロリーケージ(漏洩)は防げません。
間接法では印象採得時に唾液が根管内に侵入する可能性が高く
根管治療の成功率を高める為にも
私たちは多くの場合根管充填後ラバーダムを外すことなく直接法で支台築造を行います。
ガッタパーチャの除去やポスト孔の準備の時にパーフォレーションを起こしてしまう可能性が根管治療時より高い為
根管治療を行なった歯科医師が根管形態の記憶が鮮明なうちに根管形成・支台築造を行う方が良いでしょう。
接着操作を前提としたファイバーポスト&レジンコアはテクニックセンシビリティーが高く
歯面清掃や重合収縮など、より慎重な作業が求められるのです。
大分市光吉
医療法人AUNあべ歯科クリニック
マイクロスコープを用いた精密歯科治療
顕微鏡歯科専門医
安倍憲一
コンポジットレジン修復治療
むし歯治療は本来非常に難しい治療なため、
歯は最初にあなたの歯を触る歯科医師でその寿命が変わります。
実はむし歯は全て削り取る時代は終焉しようとしています。
むし歯を閉じ込めることができればむし歯の進行は停止するというエビデンスが多数あります。
非修復的治療から修復治療に進む場合には歯牙単位でもプラークコントロールしやすい環境にしていくことが修復治療に求められます。 最初の充填では裂溝部のプラークがブラッシングで除去することができません。辺縁も封鎖が不十分なためむし歯が進行する可能性が高く患者さんの希望によって再修復を行うことになりました。
充填物を除去するとむし歯の進行はあまり進んでおらず本来エナメル質カリエスで削らなくてよかった部位までも過去に修復されたようです。
窩底の変色はエナメル質内であることと十分なシーリングによって細菌の減少を期待できることから温存。
充填物のマージンをブラッシングしやすい位置に設定しレジンにてシーリングすることによって予防効果も期待しています。
頬側の脱灰部もブラッシングしやすい部位であることから非修復治療によって経過観察していくことにしました。
この動画で伝えたいことは修復が綺麗で上手くいったということでは無く、
ブラッシングできない環境を改善し、プラークコントロールしやすい環境に変えることができたのではないか、
ということです。
医療法人AUNあべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医 安倍憲一
マイクロスコープ
抜歯の説明に納得できていますか?
歯茎から出血する。。。
歯ぐきが腫れている。。。
なぜ?
歯科医院を受信して診てもらって その説明で 納得・満足していますか???
歯科治療は2度と戻ることのできない処置が多いため
充分な情報共有をして欲しいものです。
次回抜歯の予約をしていて
その理由がレントゲン写真だけで理解できる患者さんは少ないはずです。
せめて写真を撮って説明してもらってください。
拡大動画ではより情報が多くなるので
歯科医療者が伝えたいことがより伝わり、理解してもらいやすくなるはずです。
*本動画の意義と目的*
日本の歯科医療は良くも悪くも保険診療の影響で皆が最善の治療が受けれる訳ではありません。
『一般の歯科医師は皆同じ治療をしているのではない』
この現実を知り、国民の皆さん自身に治療法や歯科医師を選択してもらうこと。
歯を残すための保存・修復治療は保険診療で時間をかけずにやれば成り立ちますが、
丁寧に時間をかけてやればやるほど不採算で医院経営は成り立ちません。
抜歯になってブリッジやインプラント治療をすることが
本当の歯科治療なのでしょうか?
顕微鏡歯科治療はまだまだ一般的ではありません。
歯を守りたい方に
歯を守りたい歯科医療従事者に
自分自身を大切にする方に
自分の大切な方を大事にする方に
顕微鏡歯科治療を知っていただいて
丁寧で確実な精密歯科治療が
将来の抜歯を予防し、健康な生活に繋がることを知っていただきたい。
この動画が、歯科治療に対する不安を減らし
少しでも多くの方の笑顔につながることを願っています。
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大分県大分市光吉890-1
医療法人AUN あべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医
安倍憲一
マイクロスコープを用いた精密歯科治療
http://abesika.or.jp
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材料が違うだけで差し歯の治療費は10倍違うのか??
銀歯でいいですか?
白い歯がいいですか?
そんな説明を受けているなら転院した方がいいかもしれない。
せっかく投資しても形や色に満足されていなかったり
適合が悪い状態で差し歯が付けられていたりする。
銀歯だと保険診療で15,000円の3割で5,000円
白い歯だとセラミックの10割の自費治療で100,000円〜150,000円
なぜ材料が違うだけで治療費が10倍も変わるのでしょうか??
確かに材料が違うだけで保険診療は適応ではなくなるので
自由診療で治療費を決定できるのでなんら問題ない。
その様に診療している歯科医院が多い。
患者さんもよっぽど酷くないと分からない。
テクニックや手間暇は
伝えることが難しい。
しかし
生体親和性が高く
適合が良い
バランスのとれた機能的な形態で
透明感のある差し歯を
きちんと造って合わせるのは
とても難しい
丁寧に
時間をかけて
確実に処置を進めていく必要があるのです。
そしてそんな差し歯は
きっとあなたの笑顔を輝かせてくれるはずです。
全ての歯科治療に顕微鏡を使うメリット
マイクロスコープを用いた丁寧で確実な歯科治療は一般的ではありません。
クオリティの高い歯科治療を実践していくためにやるべきことがたくさんあります。
根管治療は日本では一般的な歯科医院では失敗する可能性の方が高く
必ずマイクロスコープとラバーダム防湿を実践している歯科医院で治療してください。
マイクロスコープを持っている歯科医院でもそれを使うことは稀な様です。。。。
歯科治療で何処をどうされたか説明されてもそれは本当でしょうか??
マイクロスコープを使った歯科治療は視野を拡大することで丁寧で確実な処置ができるだけでなく、
画像を保存することもできるので歯科医師と同じ目線で一緒に確認し、
うまくいかない理由や歯科治療の大変さを知っていただくことができます。
歯科治療でマイクロスコープを根管治療だけにしか使わないのはもったいなさすぎます。
あべ歯科クリニックでは、ほぼ全ての歯科治療でマイクロスコープを使った治療をすることができます。
ラバーダム防湿
リトリートメント・下顎第2大臼歯 再根管治療
56歳男性
2次カリエス
噛むと違和感がある
Previously treated
Symptomatic apical periodontitisと診断
Appointment 2Days
Chair time 210min
発見されていない根管が感染源であることが多い。
大分市医療法人AUN
精密歯科治療専門医
安倍憲一
リトリートメント・上顎第一小臼歯再根管治療(破折リーマー除去)
56歳女性
根尖病変・臨床症状なし。
Previously treated
Nomal apical tissuesと診断し
修復治療予定の為、予防的再根管治療を選択されました。
再根感治療、グラスファイバーレジン築造、テンポラリークラウンまで
Appointment 2Days
Chair time 180min
術前に症状やレントゲン像で病変が無くてもしっかりとした歯冠修復を行うと
リーケージ(漏洩)がなくなる為か根尖病変ができる事を経験します。
再修復や外科的歯内療法のリスクを少しでも下げる為、
レントゲン的に問題のある根管治療済み歯は予防的な精密再根管治療をお勧めしています。
大分市医療法人AUN
精密歯科治療専門医
安倍憲一
イニシャルトリートメント・精密根管治療(根尖性歯周炎の予防的抜髄)
62歳女性
冷たいものがしみる
Reversible pulpitisと診断し治療開始
当日根管充填、レジン築造
Appointment 1Day
Chair Time 100min
歯髄を温存するかどうかは多くの条件を考慮して意志決定します。
今回はカリエスが大きく術前に説明していた
Asymptomatic irreversible pulpitis
である可能性が高いということと、患者の年齢を考え抜髄しました。
ラバーダム防湿、滅菌された器具。可及的に無菌的な処置を行えば90%以上で根尖性歯周炎の予防が達成されます。
ちなみに日本の平均的な成功率は50%以下と言われています。
神経を取ったら歯がダメになるというのは本当でしょうか?
初めての治療こそ精密歯科治療をお勧めしています。
大分市医療法人AUN
精密歯科治療専門医
安倍憲一
精密むし歯治療
むし歯の治療は初めが重要〜12歳の6歳臼歯をMTAセメントで部分断髄<Partial pulpotomy>むし歯の治療したのにしみて痛い②
12歳の男の子。
前回の動画で露髄したため 徹底的なむし歯除去に頭と処置を切り替え 感染象牙質を取りきった。
ここから
ⅰ・部分断髄
ⅱ・全部断髄
ⅲ・抜髄
を決断していかなくてはならない。
むし歯が歯髄に近いと多くのことを考えなければならない。
特に既往歴と年齢 年齢による覆髄と断髄の歯髄生存率には差があり
10〜30歳で90%
50〜80歳だと70%
といわれている。
そして『なぜ歯の神経を残したいのか?』
それは患者の思いなのか?
歯科医療者の思いなのか?
勿論身体の一部を切り取るなどということはない方がいいに決まっている。
しかしそこに治療が必要な場合、
成功率と予後そして将来の再治療を考慮した治療説明が必要になる。
ちなみに直接覆髄は
外傷であれば92%程の高い成功率があるが
むし歯では33%程度の成功率しかない
という文献もあり、挑戦するのもこわい。
上の3つでは
Partial pulpotomy…97.5〜99.4%
Full pulpotomy…94〜99.3%
抜髄根管治療の成功率…94%
と文献によっては似たような成功率を示す。
と大きな差は無いように見えるが部分断髄は診断が非常に難しい。
うまくいかなければ歯髄壊死を起こし、患者がもう一度痛い思いをする。
しかし今回の患者は12歳で歯髄は血管が豊富で抵抗力も治癒力も高い。
成人の歯髄処置と小児の歯髄処置は異なる。
以上のことと患者希望を兼ね合わせて
今回は歯髄をマイクロスコープで断髄・止血を確認し 部分断髄でいけると判断した。
MTAセメントの厚み確保もあり、
ダイヤモンドバーで2mm程度の歯髄切断を行い
MTAセメントを充填後グラスアイオノマーセメントで仮封した。
処置当日より術前のしみと痛みは無くなった。
早めに修復を行うことでマイクロリーケージを防ぎVPTの成功率を高めるが、
術中の歯髄充血も強かったので2ヶ月経過観察を行った。
2ヶ月後でも仮充填に問題は無く
再び健全なセメントエナメル境を確認し コンポジットレジンにてシーリングを行なった。
機能咬頭のエナメル質が薄いため必要があればセラミックス修復を行う。
断髄を行うと歯髄診断が鈍くなるので今後も慎重に経過観察を行って行く必要がある。
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大分県大分市光吉890-1
医療法人AUN あべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医
安倍憲一
マイクロスコープを用いた精密歯科治療
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むし歯の治療は初めてが重要〜12歳の6歳臼歯MTAでの部分断髄<Partial pulpotomy>(むし歯の治療をしたのにしみて痛い①)
12歳の男の子。
他院で1ヶ月前にレーザーを使ったむし歯の治療を行い落ちついていたが
冷たいもの・熱いものでしみるようになった。
前医で『神経を取るしかない』と言われて予約も取っていたが
親御さんが歯の神経を残した治療ができないものかとインターネットで検索して当院来院された。
診察をしたところ
Cold test ,Heat test 共にプラス
打診、咬合痛はなかった。
①感染が深部まで進んでおり歯髄炎を起こしている
②充填物の接着が不達成
③その両方
を疑い説明をさせていただいた。
術前のレントゲンでも象牙質2/3以上のむし歯があるように見える。
充填物の下は透過像があるがどうしたのかは前医にしかわからない。
患者が12歳と若く、将来の再治療は必要になるであろう。
術後に痛むリスクはあるが患者、親御さんと相談して 歯髄温存を優先した患者希望の治療計画で行くことにした。
診断では可逆性の歯髄炎であるが温痛もある。
炎症が歯髄深部にまで進んでいるので 断髄もしくは抜髄になる可能性が高く 覆髄すなわち露髄させない治療は厳しいことも伝えている。
しかし、象牙芽細胞が生きていれば生体反応で病変の進行を抑制してくれるので
①シールドレストレーションを目的として選択的に軟化象牙質の除去を慎重に行う。
最近の不適切なコンポジットレジン充填は再治療が難しい。
歯質と似た色・切削感が再治療を難しくする。
材料だけ進化しても使う側が進歩していなければいいことだけでは無い。
強拡大下でなければ健全な歯質との境が見えない為 マイクロスコープは必須になる。
慎重に充填物を除去するとその下は感染象牙質で満たされていた。
ポイントはセメントエナメル境の感染・軟化象牙質を認めること
つまり、このコンポジットレジンのシールは達成出来ていないことは間違いない。
それによって
漏洩が起き
シミや、残したむし歯病変の進行が起きる。
ところでレーザーは何のためにどうやって使ったんだろう??
確実なシールを行う環境のためにセメントエナメル境の軟化象牙質を効率のいい回転器具を使って徹底的に除去していく。
歯髄側はエキスカベーターを使って慎重に 器具を押し付けたときに変形するSoft dentinを除去していたが図らずも露髄した。
ここまでで30分以上の時間が必要だった。
②象牙芽細胞が無い部分の自然治癒は達成されないため 徹底的なむし歯除去に頭と処置を切り替え 感染象牙質を取りきった。
ここから
ⅰ・部分断髄
ⅱ・全部断髄
ⅲ・抜髄
を決断していかなくてはならない。
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大分県大分市光吉890-1
医療法人AUN あべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医 安倍憲一
マイクロスコープを用いた精密歯科治療
http://abesika.or.jp
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従来の徹底的むし歯除去は削りすぎ
むし歯は感染症なので細菌を徹底的に取り除きましょう!!
むし歯の取り残しはもってのほかです!!!
なんていうのは小学生でも分かり易いのでひろまりやすい。
しかし、もともと人間(動物)は生きている限り細菌やウイルスに抵抗する力を持っているのです。
徹底的なむし歯の除去は露髄といって歯の神経を取り除かなくてはならなくなる可能性があるため、
ミニマムインターベンション(MI)の概念から現在では推奨されていません。
2015年の国際う蝕コンセンサスコラボレーション会議においても
従来のう蝕組織を完全に除去することは推奨されない。とされています。
う蝕組織の除去は、
長持ちする修復の条件をつくり
健康で再石灰化可能な組織を保存し、
十分なシールをする事で、
歯髄の健康を維持し、修復の成功を最大化するのがねらいです。
充分なシールのためにエナメル象牙境はHard dentinまで削除し
歯髄側はSoft dentinまで除去すればいいのですが
修復の長期成功のためにLeathery dentinまたはFirm dentinまで除去しています。
当然ながら術前の診査診断が重要だし、
充分なシールのためにはラバーダムとマイクロスコープを用いた精密な処置が必要になってくるのです。
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大分県大分市光吉890-1
医療法人AUN あべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医 安倍憲一
マイクロスコープを用いた精密歯科治療
http://abesika.or.jp
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丁寧なむし歯治療が抜歯の予防になる
丁寧なむし歯治療が抜歯の予防につながる。
むし歯治療はすぐに終わるので簡単だと思っていないだろうか??
そもそもすぐ終わってよかったのか??
むし歯治療は再治療が多く、
根管治療が必要になった患者の90%は既に修復処置が行われている。
(Cyr G,Arvis L,Safavi KE,Langeland K 1985)
本来、根管治療は成功率の高い治療だが
日本の根管治療の成功率は50%以下。
そして抜歯になってインプラント治療を勧められることになる。
とにかく初めが重要なのです。
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大分県大分市光吉890-1
医療法人AUN あべ歯科クリニック
顕微鏡歯科専門医
安倍憲一
マイクロスコープを用いた精密歯科治療
http://abesika.or.jp
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2級コンポジットレジン修復治療
精密根管治療
大きなむし歯の治療法(神経を残すリスクと取るリスク)
大きなむし歯の場合
多くの人は歯医者も含めて、
むし歯は大きくなったら『痛くなる』 と考えています。
そんなことはないのです。。。。。
症状が無くても不可逆的な歯髄炎が起こっている可能性がある。
歯髄壊死及び無症候性の根尖性歯周炎に繋がる 無痛性歯髄炎の発生率は歯髄炎の40〜60%という報告があります。
(PL Michaelson,GR Holland:Is pulpitis painful? 2002 )
”不可逆”というのは”元に戻れない”ということを意味していて
症状が無くても歯髄(歯の神経)が死んだり腐ったりする可能性が
40〜60%もあるということなんです。
ということで
むし歯は大きさで治療計画を変える必要があります。
レントゲン撮影をして象牙質表層から歯髄までの距離で大まかに分類します。
なぜなら
小さなむし歯では”修復物の成功”が一番の治療目標であり
大きなむし歯では”歯髄の保存”が一番の治療目標になってくるからです。
さらに大きなむし歯と 成人の重度のむし歯に関しては
歯髄の炎症状態、部分壊死していないかを、
直接視診で確認した方が良いのかも知れません。
むし歯の進行と歯髄までの距離が2mmなのか、1mmなのか、0.5mmなのか
臨床的にわからないからです。
むし歯が歯髄に近い場合
Asymptomatic irreversible pulpitis(無症候性不可逆性歯髄炎)
になっている可能性があります。
こんなことは日本の教科書には書いていませんでした。
AAEでは主観的および客観的な所見に基づく臨床診断であり、
重要な炎症を起こした歯髄は治癒できず、根管治療が適応となることを示します。
そして、その診断と処置にマイクロスコープは必須です。
象牙質・歯髄は複合体であり
むし歯治療はすでに根管治療なのです。
日本では患者も歯科医師も歯の神経の保存を望むことが多い。
日本では材料や道具がもてはやされます。
マイクロスコープとMTAがあればそれができるのか?
ラバーダムをしない根管治療が横行している日本での歯髄温存は
歯髄壊死を多発させることを予言しておきます。
むし歯で強い痛みがある場合
多くの歯医者は神経を取る根管治療を選択するだろう。
きちんとした根管治療ができるなら
成功率は90%以上と高いため
いい選択だと思う。
日本の一般的な根管治療の成功率は35〜50%だが。
根管治療はマイクロスコープを使っても
レッジやファイルの破折、パーフォレーションなど
医原性の問題が待ち構えている。
絶対はない。
歯頸部断髄は部分断髄より積極的介入ではあるが
根管治療より保存的で
医原性問題が起こりにくい。
問題は炎症が歯茎部よりさらに深い場合で
①痛みを残す→結局根管治療が必要になる場合がある
②壊死や根管が狭窄して根管治療の難易度が上がる
③パルプテストでの反応がなくなる
④術後診断が臨床症状とレントゲン写真だけになる
それでも歯の保存を考えた時に
まだ次の一手が残るこの治療を
ファーストチョイスにしない理由が私にはない。
支台築造・ファイバーポスト&レジンコア
支台築造は根管治療と修復治療を繋ぐ重要なステップです。
根管充填したとしてもマイクロリーケージ(漏洩)は防げません。
間接法では印象採得時に唾液が根管内に侵入する可能性が高く
根管治療の成功率を高める為にも
私たちは多くの場合根管充填後ラバーダムを外すことなく直接法で支台築造を行います。
ガッタパーチャの除去やポスト孔の準備の時にパーフォレーションを起こしてしまう可能性が根管治療時より高い為
根管治療を行なった歯科医師が根管形態の記憶が鮮明なうちに根管形成・支台築造を行う方が良いでしょう。
接着操作を前提としたファイバーポスト&レジンコアはテクニックセンシビリティーが高く
歯面清掃や重合収縮など、より慎重な作業が求められるのです。
大分市光吉
医療法人AUNあべ歯科クリニック
マイクロスコープを用いた精密歯科治療
顕微鏡歯科専門医
安倍憲一
リトリートメント・下顎第2大臼歯 再根管治療
56歳男性
2次カリエス
噛むと違和感がある
Previously treated
Symptomatic apical periodontitisと診断
Appointment 2Days
Chair time 210min
発見されていない根管が感染源であることが多い。
大分市医療法人AUN
精密歯科治療専門医
安倍憲一
VPT(Direct)・上顎第2小臼歯直接覆髄
42歳男性
2次カリエス
自覚症状なし
Cold Test プラス
メインテナンス時にインレー下に大きな2次カリエスを認めるものの
Nomal pulpと診断し治療開始
VPT,レジン充填で仮封まで
Appointment 1day
Chairtime 60min
予想より感染は大きく露髄をきたす。
診断はNomalだった為MTAセメントを充填し経過観察をすることとした。
患者の年齢を考慮した治療選択をする必要がある(歯髄血管が加齢により繊維化する為)
この症例も歯髄腔はすでにレントゲンで確認しにくい。。
しかし、若ければ有利だとはいえ、何歳以上は禁忌だという治療でも無い。
患者に十分説明して納得し、患者さんも希望し、長期に経過を追わせていただけるなら、
成人でも歯髄温存療法(Vital Pulp Therapy)に挑戦してもいいのではないか。
大分市医療法人AUN
精密歯科治療専門医
安倍憲一
リトリートメント・上顎第一小臼歯再根管治療(破折リーマー除去)
56歳女性
根尖病変・臨床症状なし。
Previously treated
Nomal apical tissuesと診断し
修復治療予定の為、予防的再根管治療を選択されました。
再根感治療、グラスファイバーレジン築造、テンポラリークラウンまで
Appointment 2Days
Chair time 180min
術前に症状やレントゲン像で病変が無くてもしっかりとした歯冠修復を行うと
リーケージ(漏洩)がなくなる為か根尖病変ができる事を経験します。
再修復や外科的歯内療法のリスクを少しでも下げる為、
レントゲン的に問題のある根管治療済み歯は予防的な精密再根管治療をお勧めしています。
大分市医療法人AUN
精密歯科治療専門医
安倍憲一
顕微鏡精密歯科
鎌形スケーラーのシャープニング
『弘法筆を選ばず』ということわざがあるが 弘法大師自身は
『良工まずその刀を利くし、能書は必ず好筆を用う』 という言葉を残している。
「腕のある良い職人はまず何よりも先に道具を研ぎ、優れた書家は必ず良い筆を使用する」という意味である。
歯石取りに使うスケーラーは刃物であるため 使うと刃の部分が舐められる。
定期的に、もしくは使うたびに刃を研ぐ必要がある。
一般的なシャープニングセミナーでは
砥石を片手で持って
時計の針の位置をイメージさせて
裸眼でゴシゴシ
肘を適当にストロークさせて
プラスチックのテスターに
シャープニング後のスケーラーが食い込むか
ピンピン音が鳴るかどうかを確認する。
何故そんなセミナーが無くならないのかを考えると答えは簡単。
手用のシャープニングではブレードは不適切な形態になる事が多いから。
不適切なシャープニングはスケーラーの寿命を短くするだけでなく、
切れないスケーラーは歯石を取り残すだけでなく、
作業に『力』が必要になるため
術中に患者の歯周組織を目的以上に傷つけたり、
刃先が折れてしまう危険性もある。
切れるスケーラーは治療効率を上げ治療時間を短縮し、
患者ストレスを軽減する。
sidekickとマイクロスコープを使ったスケーラーのシャープニングでは
丸く太くなったエッジが 細い一本の線になるのがよく分かる。
歯科衛生士や歯科医師にとってスケーラーは
料理人の包丁や
美容師のハサミ
武士の刀
『マイクロスコープを使った研ぎ師』になれば
『経験と勘』のシャープニングを卒業することができる。
修復治療には適切な厚みとフィニッシュラインが必要
歯科治療は外科治療が多く修復治療も例外ではありません。
介入することによるメリットとデメリットが必ずあり、
その介入によるメリットがデメリットより大きな場合のみ
その介入は暴力ではなく医療になる。
ラミネートベニアはやったことがない歯医者が多く
一般的ではないかもしれません。
付け爪のように、それ以上に薄いセラミックスを歯に接着させる修復治療です。
術前にシュミレーションした形態に必要な材料の厚み分だけ カットバック、つまり削り取っていきます。
全く歯を削らない部分も存在します。
ポーセレンラミネートベニアはポーセレンの厚みが最低0.3~0.5ミリ必要です。
スピード重視で削っては 二度と戻らない歯質をあっという間に 削り取ってしまうでしょう。
不必要な切削は暴力でしかない。
最小限の介入を実現するためには 時間と拡大視野が絶対的メリットを生み出します。
拡大視野で慎重に削られたフィニッシュラインは
歯科技工士の手で生み出される新たな歯に必須です。
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*本動画の意義と目的*
日本の歯科医療は良くも悪くも保険診療の影響で皆が適切な治療が受けれる訳ではありません。
『一般の歯科医師は皆同じ治療をしているのではない』
この現実を知り、国民の皆さん自身に治療法や歯科医師を選択してもらうこと。
歯を残すための保存・修復治療は保険診療でも時間をかけずにやれば成り立ちますが、
丁寧に時間をかけてやればやるほど不採算で医院経営は成り立ちません。
時間をかけずに適切な歯科治療が可能なのでしょうか?
日本の歯科診療のほとんどは治療のやり直しです。
抜歯になってブリッジ修復やインプラント治療をすることが 本当の歯科治療なのでしょうか?
顕微鏡歯科治療はまだまだ一般的ではありません。
本気で歯を守りたい方に
本気で歯を守りたい歯科医療従事者に
自分自身を大切にする方に
自分の大切な方を大事にする方に
顕微鏡歯科治療を知っていただいて
丁寧で確実な精密歯科治療とオーラルケアこそが
将来の抜歯を予防し、健康的な生活に繋がることを知っていただきたい。
この動画が、歯科治療に対する不安を減らし
少しでも多くの方の笑顔につながることを願っています。
材料が違うだけで差し歯の治療費は10倍違うのか??
銀歯でいいですか?
白い歯がいいですか?
そんな説明を受けているなら転院した方がいいかもしれない。
せっかく投資しても形や色に満足されていなかったり
適合が悪い状態で差し歯が付けられていたりする。
銀歯だと保険診療で15,000円の3割で5,000円
白い歯だとセラミックの10割の自費治療で100,000円〜150,000円
なぜ材料が違うだけで治療費が10倍も変わるのでしょうか??
確かに材料が違うだけで保険診療は適応ではなくなるので
自由診療で治療費を決定できるのでなんら問題ない。
その様に診療している歯科医院が多い。
患者さんもよっぽど酷くないと分からない。
テクニックや手間暇は
伝えることが難しい。
しかし
生体親和性が高く
適合が良い
バランスのとれた機能的な形態で
透明感のある差し歯を
きちんと造って合わせるのは
とても難しい
丁寧に
時間をかけて
確実に処置を進めていく必要があるのです。
そしてそんな差し歯は
きっとあなたの笑顔を輝かせてくれるはずです。
全ての歯科治療に顕微鏡を使うメリット
マイクロスコープを用いた丁寧で確実な歯科治療は一般的ではありません。
クオリティの高い歯科治療を実践していくためにやるべきことがたくさんあります。
根管治療は日本では一般的な歯科医院では失敗する可能性の方が高く
必ずマイクロスコープとラバーダム防湿を実践している歯科医院で治療してください。
マイクロスコープを持っている歯科医院でもそれを使うことは稀な様です。。。。
歯科治療で何処をどうされたか説明されてもそれは本当でしょうか??
マイクロスコープを使った歯科治療は視野を拡大することで丁寧で確実な処置ができるだけでなく、
画像を保存することもできるので歯科医師と同じ目線で一緒に確認し、
うまくいかない理由や歯科治療の大変さを知っていただくことができます。
歯科治療でマイクロスコープを根管治療だけにしか使わないのはもったいなさすぎます。
あべ歯科クリニックでは、ほぼ全ての歯科治療でマイクロスコープを使った治療をすることができます。
右上前歯のコンポジットレジン修復治療
接着修復は今や一般開業歯科医で行わない日はないのではないでしょうか。
患者さんの主訴は擦り減った前歯を綺麗にしてほしい。
コンポジットレジンによる治療か
セラミックスによるラミネートベニア・クラウンから選択することになります。
今回は最小限の介入で審美的回復と機能の回復を行う為に コンポジットレジンによる修復治療を行うことになりました。
適合や形態はまだ狙いどおりにやれるのですが 色は本当に難しいです。
施術したての歯は乾燥して白濁しており色が確認できません。
1週間後には水分とともに透明感も戻ります。
どうしても納得いただけなければ歯を大きく削って セラミックス修復になってしまいます。
とにかく前歯は緊張します。
特に女性の前歯。
材料は同じでも施術する歯科医師の技術によって 結果は大きく変わってしまうのが コンポジットレジンによる修復治療なのです。
顕微鏡歯科専門
安倍憲一