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破折ファイルはどうするのがいいのか

根管治療で使うファイルは折れる可能性がある。

というか、折れるものである。

わたし達はそれが当たり前だが患者さんはそうではないかもしれない。

 

しかしそんなにいつも折れるかといえばそんなこともない。

稀なことでもある。

ファイル破折の発生率は手用0.25%、ロータリーで1.68%

手用ファイルに比べてロータリーファイルの破折は約7倍ある(Iqbal MK, Kohli MR, Kim JS. 2006)

手用ファイルをよく折る自覚のある先生はNiTiファイルは使わない方がいいかもしれない。(笑)

 

ではファイルが破折した時に大切なことは何だろうか。

 

 

 

ファイル自体は感染源ではない為、除去するかしないかは

感染の状態、治療の内容、破折のタイミングなどを良く考えるべきだ。

パーフォレーションや術後の歯根破折など、患者利益が低くなる可能性もあるからだ。

 

抜髄根管で根尖部での破折だったら問題は起こる可能性の方が低いかもしれない。

(無菌的な処置を施していることが前提だが)

 

上の症例は術前のレントゲン写真では把握できていなかった破折ファイルだ。

樋状根のガッタパーチャを除去しているときに発見された。

こいつはマイクロスコープで見えており、隙間も大きく簡単に除去できるので迷いなく撤去した。

 

根管治療の目的は根尖性歯周炎の予防と治療であり、破折ファイルの除去は目的ではない。

 

ファイルが折れるのは医療事故ではなく偶発症だ。

 

患者が説明を覚えているかどうかはわからないが(覚えてることの方が少ないが)

再根管治療で破折したファイルがあることを伝えるとほぼ全ての患者が驚く。

 

大切なことは

ファイルの折れる可能性を事前に伝えておくこと、もちろん折れないように丁寧な処置を行うことが前提だが。

 

そして折れた時に折れたことを伝えること。それが一番大切なことだろう。