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ヘミセクション・トライセクション後の歯冠修復

根分岐部病変および根先性歯周組織炎の大臼歯において、抜歯せずに歯を保存する最終手段の一つに

ヘミセクション・トライセクションという歯根を分割し、予後不良部位を除去する治療法がある。

 

根分岐部病変を有する歯の治療は容易ではなく

フラップ手術などの外科処置を含む治療法を用いたとしても、

分岐部への病変の波及によって5年評価で30%〜57%以上の歯が喪失するという報告がある。

(Hamp SE,Nyman S,Lindhe J:1995)

 

根分岐部病変に対する治療の目的は

メインテナンスを容易にし、さらなるアタッチメントロスを防ぐということが主体となる。

 

外科的治療を行なった歯の10年間の生存率をみると

38%は歯根破折、歯周病、根尖病変により抜歯となっている。

(Lange B,Stein SD,Wagenberg B : 1981)

 

一方で2〜6ヶ月の間隔でサポーティブペリオドンタルセラピー

(SPT)を行なった場合、10年生存率は93%であったという報告もある。

(Carnevale G,Pontoriero R,Di Febo G : 1998)

 

 

要は、ヘミセクション・トライセクションは根管治療、歯周外科、補綴が絡み、

すでに残存歯質も少なく難しい処置であり

定期的なメインテナンスが非常に重要だ、ということです。

 

 

レントゲンを見たりプロービングすると

フラップを開かずに(粘膜を剥離せずに)歯根分割されているだろうという症例を多く経験します。

レントゲンはアップしないが先日は分割出来ていない近心根が半分残っていた。

 

補綴なり、メインテナンスのためにも

分割して残した根にエッジのないスムースな外周形態を付与することと

クラウンマージンを考慮した骨の形態修正をすることが必要です。

フラップを閉じたままの上記の処置は不可能。

 

確かにやっていることはバーで歯根の間を切って抜根だ。

患者にはわからない処置だろう。

それをこだわりだとか、

突き詰めた処置だとか

保険だからとか。。

 

まあいい。

 

 

ヘミセクション・トライセクションした歯は定期的なメインテナンスが非常に重要である

ということだったがどうしてもこの処置をした歯は補綴物を装着していく必要がある。

 

その補綴物の形態によってセルフケアやメインテナンスの難易度も変わってくる。

 

とにかく分割して無くなっている部位は凹状になりプラークコントロールが非常に難しくなる。

 

プラークコントロールができなければ細菌感染を起こし2次カリエスや歯肉炎になる。

フェルールも取れないので歯根破折のリスクも高い。

上顎で口蓋根を抜根した場合には連結することも考慮しなければならない。

メタルはプラークが付着しやすい

セラミックスは形成量がメタルより多くなりそれでなくても少ない歯質をさらに削除しなければならなくなる。。。

せめぎ合いだ。。。

 

トライセクションした補綴物もプロビジョナルレストレーションを作成する。

 

頬舌径は短くし側方運動時の干渉が起こりにくいように咬頭傾斜角も低くする。

セルフケアしやすい形態を模索する為に立ち上がりのカウンターや鼓形空隙の大きさを清掃器具に合わせて調整する。

しかし、何度やってもセルフケアしやすい形態なんて無いのではないかと思わされる

患者さんの努力しか無いと感じる。

 

 

せっかく残したとしても長く持つかどうかは話が別だ。

歯科医師も患者もよく考えて治療を選択するべきだ。

 

これだけは言っておく。

 

個人的には

根分岐部病変の治療は予後が悪いからインプラントの方がいいなんていう考えでは決してない。

 

患者さんが本気で残したいのか。どうなのか。

 

私たちは最善を尽くす。これに尽きる。